現行の在留資格(表参照)は27資格あり、まず別表第1(23資格)と別表第2(4資格)からなります。 別表第1の資格は、日本に入国し、入国した目的が達成されると日本から出国する「一般的な外国人」が該当します。日本国内での活動(在留活動)は、ビザに書いてある活動しか許されません。また在留活動に見合う在留期間(15日〜1年)がセットされます。 入国後、事情によっては、活動内容の変更、在留期間の延長(更新)の申請は可能です。しかし許可されるとは限りません。 また在留資格は受入国の日本が決定します。不満があるなら日本に来るなということでしょうか。 別表第2の資格は、特別に日本に住む事が出来る身分または地位を持つ永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、および定住者(在留期間1〜3年)が該当します。 この資格は就労し、報酬を得る活動ができます。つまり日本人と同じように「働ける」という事です。この資格を得るため偽装結婚もあると聞いています。 もちろん「特別永住者資格」は永住資格なので在留期間の制限はありません。ひとまず安心してよいでしょう。
別表第1の資格は、一の表から五の表の5つに細分されます。入管法は解釈と運用に変化が多すぎますのでおおまかに説明します。 一の表にある6資格は、日本に必要な外国人。簡単に入国を認めるのが原則です。 二の表の10資格は、日本人の仕事と競合しますので、簡単に入国を許可しません。具体的に慎重に検討することになります。ハードルは非常に高いと言えます。企業内転勤も無条件ではありません。日本人ではよく対応できない部門で、高い能力がある外国人に限って許可が出るようです。日本に出稼ぎに来たいという単純労働者はお話にもなりません。 三の表の2資格は、お金だけ使ってお帰り下さい。ですから、この資格の者は日本で働き報酬を得る事は一切禁止です。 四の表の4資格のうち留学、就学、研修は将来の親日家を期待しての資格です。日本の物価が世界的にも高いという事情もあり、アルバイトは制限付きで許容されています。家族滞在資格に付いてもアルバイトは同様です。 五の表は特定活動資格で例外的な内容です。最近、お互いに交流を深めたいという意向が一致した国家間との協定で、外国人が日本をよく理解するため、1年間は就労し収益を得ても在留を許すワーキング・ホリデーの制度が平成11年(1999年)の改正で組み込まれました。 退去強制に差異 別表第1には定住、永住資格自体がありません。申請自体できない仕組みになっているということです。日本に外国人が住み着くことをハナから拒絶しています。 在留資格に違反すると、違法行為として処理されます。処罰された上退去強制(日本国から強制追放)されることになります。退去強制されますと、一定期間または無制限に日本への入国が拒絶されます。去年の12月8日にもアメとムチをからめた改正(改悪?)がありました。 従来からの在日同胞に該当する「特別永住者資格」は、過去のしがらみの関係もあり、「入管法」にある在留資格に依拠しているのではなく、入管特例法による在留資格です。 入管法の永住者資格と入管特例法の特別永住者資格との関係は、両方とも在留期限に拘束されないで住み続けることができます。また、日本人の永住権とは違い改正(改悪)ができる法律に依拠する資格という意味では同様です。 しかし、退去強制(日本国から追放)事由についてみると、入管法の永住者資格者は一般的な外国人と差異はないが、特別永住者資格の場合、重大な犯罪(無期、7年以上の懲役または禁錮)、または入管特例法9条の1、2、3項により禁錮以上の刑に処せられる場合を除くと退去強制の対象とならないという差異があります。(チェ・ヒョンギル、行政書士) [朝鮮新報 2005.1.18] |
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海外に行きたいと思った際、外国行きの飛行機の切符を買えばいけるでしょうか? 多分到着する外国の飛行場までは行けるかもしれません。しかし、パスポートとビザ(査証)がなければ上陸(入国)させてもらえません。
ご存じのとおり、パスポートとは本人が属する国籍(自国)の政府が発行してくれるもので、「わが国の国民であるので便宜を図ってほしい」というお願いの証明書です。共和国旅券の場合、最寄りの朝鮮総聯支部を通して取得できます。
ビザとは入国したい相手国の政府が「入国を認める」という許可証です。ですから、ビザは入国したい国の機関(大使館等)に発給の申請をする事になります。しかし発給申請をすれば許可が出るとは限りません。一番簡単に発給されるのは観光旅行の場合でしょう。
現在では入国した後、出国するまでの間の活動(行動)に条件を付け入国を認めるのが普通です。入国後の許された活動の内容と出国までの在留期間をセットした条件が「在留資格」です。
「在留資格」の内容の決定は国家主権の問題とされていますので、国家ごとに違います。移民まで許容している国があるかと思えば、在留資格の壁を高く設定して外国人の入国を厳しく制限している国もあります。
言い換えれば、「在留資格」はその国の理念、国際情勢、政治、経済、歴史、国民性など諸々の要素で構成される「国益」によって決められることになります。
日本国の在留資格とは
さて私たち在日同胞は日本に居住している関係上、日本国の「在留資格」を見ることにしましょう。
在留資格は「出入国管理及び難民認定法(入管法)」で規定されています。ちょっと横道にそれますが、どうも私たち在日同胞は「外国人登録法」に比べ「入管法」に対しては関心と理解が低いようです。たとえば、再入国許可証を仮パスと呼び、パスポートみたいに感じている人もいるのではないでしょうか。
再入国許可証は日本国に在留している外国人が、何らかの事情で一時母国などに帰り残っている在留期間内に入国を希望する場合、日本人の帰国の際の手続きに似たような簡単な手続き(入国審査省略)で再入国を認める許可証です。パスポートとは意味がまったく違います。
しかし、特別永住資格の在日同胞の場合、在留期間に制限がありませんので、入国管理局に再入国許可申請をすれば許可されるのが普通です。しかも許可期間が4年間というのもありますので、パスポートと誤解するかもしれません。
また、在日同胞のほとんどが日本生まれなので、わざわざ日本に入国する必要もなかったため、当然に入国手続は無関係でした。また1945年から70年代までは日本から出国し再入国する事も規制されていたため、余計疎遠になってしまったと考えられます。
さて、「在留資格」の内容は、前述したように「国益」によって決められます。
日本の外国人の出入国に対する国益とは、@日本の国益にとって有益と認める外国人は円滑に受け入れる。A日本の国家にとって有害と認める外国人は入国自体認めない。もし入国、在留しているならば排除する。B許可した在留期間内に必ず出国させる。移住、移民は受け付けない。
言い換えると、「有益な外国人は受け入れ、その活力を利用して日本国の発展を図る」「有害な外国人は受け入れない。テロ分子、犯罪者はもちろん、日本国に不利益をもたらす者や貧困者も排除する。日本人の仕事を奪う単純労働者や不法就労者等を排除して、日本国の安寧と社会の安全と秩序を守る」「日本国民の単一民族、同質性を維持する」と言えます。
また、「在留資格」はその時々の国益の変化に対応するため、条文の解釈が絶えず変わるという特徴を持っているだけでなく、その運用もよく変化します。例えば、昨日までお目こぼしされていた事が今日は急に取り締まりがきつくなることも、いつものことです。。(チェ・ヒョンギル、行政書士)
[朝鮮新報 2005.1.11]